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【解説】ShopifyがAI経由の販売を強化
AIに渡る返品・配送情報は店舗が確認を

Shopifyは2026年10月28日、新機能をまとめて発表する「Shopify Editions」の秋版(Fall ’26 Edition)を公開しました。今回の中心は、ChatGPT や Claude、Google の Gemini などのAIアシスタントを通じて商品が探され、買われる流れへの対応です。あわせて、AIアシスタントに渡る店舗情報を、店舗側が管理画面で確認・承認できる仕組みも示されました。

何が変わる?

  • AIの中で買える範囲が広がる:Google 検索のAIモードや Gemini アプリでは、会話の中で購入まで進み、注文はふだんの Shopify 管理画面に入ると案内されています。ChatGPT や Claude 向けには、商品探し・おすすめ・Shop Pay での購入・配送状況の確認までを担う「Shop」のスキルが用意されました。
  • AIに渡る店舗情報を店舗が確認:「販売チャネル」の「Agentic」で、Shopify Catalog(AIに商品を届ける商品データベース)の対象になっているかと、対象になるために直すべき点を確認できます。返品の受付期間や配送先など、AIが受け取る店舗の事実情報も一覧でき、Shopify が下書きや改善案を出し、店舗が確認して承認する形です。AIに渡るのは店舗が公開した情報だけとされています。
  • セール価格もAIに伝わる:値下げしている商品は、比較価格(compare-at price)が追加の設定なしでAIの買い物アシスタントにも表示されると案内されています。
  • 店舗運営をAIから操作:ChatGPT、Claude、Microsoft Copilot、Gemini など9つのAIアシスタントから、商品・在庫・注文・成績を扱える接続機能(コネクター)が示されました。
  • 管理画面と Sidekick の刷新:Shopify のAIアシスタント Sidekick は、複数の作業をまとめて進めたり、教えた内容を覚えたりできるよう作り直され、変更は店舗の承認後に反映されます。管理画面の新デザイン(パスキーでのログインに対応)は順次展開、チェックアウトに独自の入力欄を置ける機能は近日展開の予定です。

なお、発表の多くは国や料金プランごとの提供範囲が明記されていません。配送・返品バッジの「Shop Promise」は米国の対象店舗のみと書かれているなど、日本では使えない機能も含まれます。

EC事業者への影響

AIアシスタントが商品を選ぶとき、判断材料になるのは商品データと、返品・配送などの店舗情報です。サイトのデザインや広告文ではなく、管理画面に登録された情報そのものが「接客」をする形に近づきます。

  • Shopify で自社ECを運営している店舗:返品ポリシーや配送情報が古い、または特定商取引法に基づく表記と食い違っていると、そのままAIに伝わるおそれがあります。AIに渡る情報は店舗が公開したものに限られるため、公開している情報の正確さがそのまま問われます。
  • セールを頻繁に行う店舗:比較価格がAIにも表示されるため、根拠のない「通常価格」を入れていると、表示の場面が増える分だけリスクも広がります。二重価格表示の考え方に沿っているか、改めて確認しておきたいところです。
  • 運用を外部に任せている店舗:AIアシスタントから商品や在庫を変更できる手段が増えます。誰がどの接続機能を使っているかを把握し、権限を整理しておく必要があります。アプリの認証方式の変更については 10月29日の解説 も参考にしてください。

今やるべきこと

  • 管理画面の「販売チャネル」に「Agentic」が表示されているか確認し、表示されていれば Catalog の対象状況と、AIに渡る店舗情報の下書きを読む
  • 返品・交換の条件、配送地域、送料、問い合わせ先などのポリシーページを、特定商取引法に基づく表記と食い違いがないよう見直す
  • 比較価格(compare-at price)を入れている商品について、実際に販売していた価格に基づいているかを確認する
  • 商品名・説明文・バリエーション・在庫数など、AIが読む商品データの抜けや古い情報を直す
  • AIアシスタントの接続機能やアプリを使う場合は、利用するスタッフと権限を決めてから有効にする

設定や移行でお困りの場合は、LOTを運営する株式会社Ruskaにご相談ください。

出典

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