ecforce・Shopifyの移行手順は?定期・会員の注意点
連載『ECサイト構築の教科書』の第6回は、カートの移行です。ecforceからShopify、Shopifyからecforceへ移るときの手順と、失敗しやすいポイントを、実際に移行を担当している制作会社の立場からまとめます。
結論:移行の成否は「定期契約とカード情報を引き継げるか」で決まる
商品ページやデザインは作り直せます。しかし、定期購買のお客様の契約と、登録済みのクレジットカード情報は、移行の計画を誤ると引き継げず、解約や売上の減少につながります。
カートの移行では、まずここから確認します。
移行で引き継ぐもの・引き継げないもの
データ | 引き継ぎ | ポイント |
|---|---|---|
商品・在庫 | できる | CSVで移行。商品ID・SKUの対応表を作る |
会員(顧客) | できる | パスワードは引き継げないのが一般的。初回ログイン時に再設定を案内 |
注文履歴 | 一部 | 移行先で必要な範囲を決める(問い合わせ対応用に旧データを保管) |
定期契約 | 条件付き | 次回お届け日・周期・回数・価格を移行先の定期の仕組みに合わせて変換 |
クレジットカード情報 | 条件付き | 決済代行会社の間でカード情報の移管ができるかで決まる |
ポイント・クーポン | 条件付き | 移行先の仕様に合わせて付け直す |
URL | 変わる | 旧URLから新URLへの301リダイレクトが必須 |
最大の注意点:クレジットカード情報
カード情報そのものは、カートではなく決済代行会社が保管しています。そのため、
- 移行前後で同じ決済代行会社を使い続けられるか
- 別の会社に変える場合、決済代行会社の間でカード情報を移管してもらえるか
によって、お客様にカードの再登録をお願いする必要があるかが決まります。再登録が必要になると、定期のお客様の一部は手続きをせずに離脱します。移行先のカートを決める前に、利用中の決済代行会社に確認するのが鉄則です。
会員の移行は、コストとリスクを先に見積もる
会員データの移行には、データの変換や検証の手間、お客様へのご案内、ログインできないといった問い合わせへの対応など、見えにくいコストとリスクがあります。移行するかどうか、どこまで移行するかは、事前に検討しておく必要があります。
特に、独自の会員システムをお持ちの場合は、カート側の会員情報とどう連携・統合するかの確認が欠かせません。Ruskaでもご相談を承っています。
移行の手順
STEP1. 現状の棚卸し
- 商品数、会員数、定期契約数、使っている決済・配送・外部ツールを一覧にする
- 定期コースの種類と、契約ごとに異なる条件(価格、周期、特典)を洗い出す
- 決済代行会社にカード情報の扱いを確認する
- 今のカートでできていて、移行先ではできないことを洗い出し、社内で共有する
STEP2. 移行先の構築
- デザイン・テーマ、LP、定期コースの設定
- 旧URLと新URLの対応表を作り、301リダイレクトを準備する
- 計測タグ(Googleアナリティクス、広告のタグ)を設定する
STEP3. テスト移行
- データを一度テスト環境に移し、定期の次回お届け日・金額がずれていないかを確認する
- 実際のカードで、定期の継続課金が通るかを確認する
STEP4. 切り替え
- 新規注文を止める時間帯を決め、最終のデータを移行する
- ドメインの向き先を切り替え、リダイレクトと決済を確認する
- 定期のお客様へ、マイページや次回お届けに関する案内を送る
STEP5. 切り替え後の監視
- 定期の継続課金のエラー、問い合わせ、検索順位の変化を毎日確認する
移行を「リニューアルだけ」で終わらせない
カートを移行しても、商品の売り方や集客の設計が変わらなければ、売上は大きくは変わりません。移行は、商品の訴求、広告・SNS・口コミからの動線、公開後の運用体制を見直す機会でもあります。移行の計画と合わせて、企画・運用の計画も立てることをおすすめします。
SEOへの影響を抑えるには
カートが変わるとURLの形式が変わります。旧URLから新URLへの301リダイレクトを1ページずつ対応させること、新しいサイトマップをGoogle Search Consoleに登録することで、検索順位の低下を最小限に抑えられます。
よくある質問
移行にはどのくらいの期間がかかりますか?
プロジェクトの要件によって大きく異なります。1〜2か月で済むケースもあれば、定期契約・カード情報・会員データの引き継ぎや外部システムとの連携があり、それ以上かかるケースもあります。まずは現状をうかがったうえで、個別にお見積もりします。
定期のお客様に気づかれずに移行できますか?
カード情報を移管でき、次回お届け日や価格が変わらなければ、お客様側の手続きは最小限にできます。ただしマイページの場所やログイン方法が変わるため、事前のご案内は必要です。
移行の費用はどのくらいですか?
移行するデータの量と、定期契約・カード情報の引き継ぎの有無で変わります。Ruskaでの構築・移行の費用は、規模に応じて100万〜300万円、300万〜700万円、700万円〜が目安です。無料でご相談・お見積もりをいたします。
ecforceには移行向けのプランがありますか?
あります。他カートからの移行向けに「移行プラン」が用意されています(ecforce 料金)。
カートの移行はRuskaにご相談ください
株式会社Ruskaは、ecforceとShopifyの両方の構築に対応しており、定期契約を含むカートの移行を支援しています。移行すべきかどうかの判断から、データ移行の計画、切り替え当日の対応まで一貫して担当します。